ギフテッドとピアノ
2014年 11月 10日
遅ればせながら、図書館からやっと廻ってきた大川翔さんの「ザ・ギフティッド」を読み終えました。
大川翔さんは14歳でカナダの大学に進学された方(飛び級)です。日本でニュースになったり、情報番組で扱われたりしました。私が観たバラエティ番組は、お昼の「バイキング」で、「子供に12歳までに通わせるべき習い事」というコーナーでした。
その通わせるべき(習わせたい)習い事1位だったのは「ピアノ」だったのですが、ピアノは足も使うし(ペダル)、手も使うし、特に小指を使うのが脳に良いのだそうです。小指をたくさん使う習い事ってあまりないですものね。そろばんも指を使うけど、小指は使わないなぁ。(意外とパソコンは小指も使うかも。私はエンターキーのみですが)
他にも、初見で弾いたり、暗譜で弾いたり、発表会に出たり。脳にも良いけど、度胸も付きますね。
で、その「ピアノ」に関して、大川翔さんも「ピアノ」を習っていると紹介されたのです。それで、大川翔さんは現在14歳(ピアノ歴11年)、ギフテッドの子はピアノもギフテッドなのか?と調べてみたのです。
インターネットで調べても、大川翔さんはピアノも空手も得意と書かれているだけで、情報がない。大川さんのブログには、ピアノのことはあまり書かれていなく、12歳くらいで「子犬のワルツ」を発表会で弾いたと書かれています(それって普通?むしろ年齢的に遅い?)。
ますます調べてみようと思い、図書館で本を借りました。でも本にはあまりピアノのことは書かれていなく、(例えば何歳の時に、何の楽譜を使ったとか)、気分転換にクラシックを聴いていると書いてありました。唯一の情報はThe Royal Conservatory of Music(RCM) でグレード10(こちらの90pを参照)を取った。その資格は大学受験の内申にも役に立った。と書かれていました。
ピアノのグレードはイギリスではABRSMが有名で、こちらは一番上のグレードが8ですが、カナダではRCMがポピュラーだそうです。
で、グレード10の課題曲はAバロックがバッハの平均律やイギリス組曲等、B古典がベートーヴェンやモーツァルトのソナタ等、Cロマンがショパンのマズルカやノクターン等、D20世紀初頭の現代 トビュッシー、ラフマニノフ、ラヴェル等、 E20世紀~21世紀の現代がバルトークのミクロコスモスやルーマニア民族舞曲等。プラス、カナダの音楽も弾かないといけないらしく、しかもコンサート形式なんだそうです。(もちろんそれ以外にスケール、初見、オーラルテストもあるそうです)
そしてABRSMと同じく、グレード5の理論に受かっていないとグレード6以上の実技を受けられないそうです。
(理論のシラバスは、読むだけでも為になりますよ)
ちなみにABRSMのグレード8もRCMのグレード10も音大に受かるくらいのレベルで、さらにその上に、先生になる為のグレードがあります。
このグレードって、実技は良いとして、理論が曲者なので、大川さんが14歳までにグレード10に受かったというのはやはり凄いのでしょうね。それが他の基本の教本をやりつつ、グレードの勉強をされたのなら尚更。
(グレードの勉強だけをしていたのなら?年相応かしら)
で、ついでに、もうひとりのギフテッドの矢野祥さんの本も2冊読んでみました(お母様が書かれたのは図書館にはありませんでした)。1冊は矢野さんが大学に受かった9歳の時の本(本を書いたのは10歳?)。もう1冊が20歳を過ぎてからの本。
矢野さんは医者兼ピアニストというくらい、ピアノも得意なんだそうです。10歳の時の本には、10歳になった時にルーマニアダンス(バルトーク)、ベートーヴェンのソナタ、バッハを弾いたと書いてありました。詳しく書かれていないので、難易度が良く分からない。
インターネットで調べてみると、13歳の時に、バッハのパルティータ、ベートーヴェンのソナタOp.14-1、シューベルトの即興曲Op90-4、バルトークのルーマニアのダンスOp8-1(この曲が一番難しいかも。ルーマニア民族舞曲ではない)を弾いたと書いてあります。
もしかして10歳の頃とピアノの進度が変わりがない?13歳にしては普通?
そう考えると、いくらギフテッドといわれる方達でも、ピアノに関しては年相応なんだなぁと思いました。そりゃそうです。ピアノは人間の体の成長が影響しているからです。いくら脳が大学に受かるくらいの9歳でも、手の大きさ、体の大きさも9歳なのです。(つまり頭の中が大人でも、体も大人にならないとピアノは難しい)
でもこれにはカラクリもあって、8~9歳で全音のピアノピースFレベルの曲を弾いてしまう子も、世の中にはいるんです。そういう子は、音楽的ギフテッド(タレンテッド)だと思います。
ただ同じFレベルでも、ショパンの革命のエチュードは弾けても、ショパンの英雄ポロネーズはどうやっても弾けないのです。弾ける体に成長していないからです。それに弾かなくても良いしね。年相応の曲を弾けば良いのではないでしょうか。
ということで、ピアノって人間の体の成長に正直、人間に正直だわ。練習したらした分だけ上手になるし。ますますピアノを見直した。12歳までに習わせたい習い事ではなく、12歳を過ぎても続けて欲しい習い事です。
大川翔さんは14歳でカナダの大学に進学された方(飛び級)です。日本でニュースになったり、情報番組で扱われたりしました。私が観たバラエティ番組は、お昼の「バイキング」で、「子供に12歳までに通わせるべき習い事」というコーナーでした。
その通わせるべき(習わせたい)習い事1位だったのは「ピアノ」だったのですが、ピアノは足も使うし(ペダル)、手も使うし、特に小指を使うのが脳に良いのだそうです。小指をたくさん使う習い事ってあまりないですものね。そろばんも指を使うけど、小指は使わないなぁ。(意外とパソコンは小指も使うかも。私はエンターキーのみですが)
他にも、初見で弾いたり、暗譜で弾いたり、発表会に出たり。脳にも良いけど、度胸も付きますね。
で、その「ピアノ」に関して、大川翔さんも「ピアノ」を習っていると紹介されたのです。それで、大川翔さんは現在14歳(ピアノ歴11年)、ギフテッドの子はピアノもギフテッドなのか?と調べてみたのです。
インターネットで調べても、大川翔さんはピアノも空手も得意と書かれているだけで、情報がない。大川さんのブログには、ピアノのことはあまり書かれていなく、12歳くらいで「子犬のワルツ」を発表会で弾いたと書かれています(それって普通?むしろ年齢的に遅い?)。
ますます調べてみようと思い、図書館で本を借りました。でも本にはあまりピアノのことは書かれていなく、(例えば何歳の時に、何の楽譜を使ったとか)、気分転換にクラシックを聴いていると書いてありました。唯一の情報はThe Royal Conservatory of Music(RCM) でグレード10(こちらの90pを参照)を取った。その資格は大学受験の内申にも役に立った。と書かれていました。
ピアノのグレードはイギリスではABRSMが有名で、こちらは一番上のグレードが8ですが、カナダではRCMがポピュラーだそうです。
で、グレード10の課題曲はAバロックがバッハの平均律やイギリス組曲等、B古典がベートーヴェンやモーツァルトのソナタ等、Cロマンがショパンのマズルカやノクターン等、D20世紀初頭の現代 トビュッシー、ラフマニノフ、ラヴェル等、 E20世紀~21世紀の現代がバルトークのミクロコスモスやルーマニア民族舞曲等。プラス、カナダの音楽も弾かないといけないらしく、しかもコンサート形式なんだそうです。(もちろんそれ以外にスケール、初見、オーラルテストもあるそうです)
そしてABRSMと同じく、グレード5の理論に受かっていないとグレード6以上の実技を受けられないそうです。
(理論のシラバスは、読むだけでも為になりますよ)
ちなみにABRSMのグレード8もRCMのグレード10も音大に受かるくらいのレベルで、さらにその上に、先生になる為のグレードがあります。
このグレードって、実技は良いとして、理論が曲者なので、大川さんが14歳までにグレード10に受かったというのはやはり凄いのでしょうね。それが他の基本の教本をやりつつ、グレードの勉強をされたのなら尚更。
(グレードの勉強だけをしていたのなら?年相応かしら)
で、ついでに、もうひとりのギフテッドの矢野祥さんの本も2冊読んでみました(お母様が書かれたのは図書館にはありませんでした)。1冊は矢野さんが大学に受かった9歳の時の本(本を書いたのは10歳?)。もう1冊が20歳を過ぎてからの本。
矢野さんは医者兼ピアニストというくらい、ピアノも得意なんだそうです。10歳の時の本には、10歳になった時にルーマニアダンス(バルトーク)、ベートーヴェンのソナタ、バッハを弾いたと書いてありました。詳しく書かれていないので、難易度が良く分からない。
インターネットで調べてみると、13歳の時に、バッハのパルティータ、ベートーヴェンのソナタOp.14-1、シューベルトの即興曲Op90-4、バルトークのルーマニアのダンスOp8-1(この曲が一番難しいかも。ルーマニア民族舞曲ではない)を弾いたと書いてあります。
もしかして10歳の頃とピアノの進度が変わりがない?13歳にしては普通?
そう考えると、いくらギフテッドといわれる方達でも、ピアノに関しては年相応なんだなぁと思いました。そりゃそうです。ピアノは人間の体の成長が影響しているからです。いくら脳が大学に受かるくらいの9歳でも、手の大きさ、体の大きさも9歳なのです。(つまり頭の中が大人でも、体も大人にならないとピアノは難しい)
でもこれにはカラクリもあって、8~9歳で全音のピアノピースFレベルの曲を弾いてしまう子も、世の中にはいるんです。そういう子は、音楽的ギフテッド(タレンテッド)だと思います。
ただ同じFレベルでも、ショパンの革命のエチュードは弾けても、ショパンの英雄ポロネーズはどうやっても弾けないのです。弾ける体に成長していないからです。それに弾かなくても良いしね。年相応の曲を弾けば良いのではないでしょうか。
ということで、ピアノって人間の体の成長に正直、人間に正直だわ。練習したらした分だけ上手になるし。ますますピアノを見直した。12歳までに習わせたい習い事ではなく、12歳を過ぎても続けて欲しい習い事です。
by utty77 | 2014-11-10 20:27 | ひとりごと